トヨタは、5チャネルごとに営業本部を独立させて競い合う方向も打ち出している。当然、ネッツ店に他のチャネルは刺激を受ける。一方、この世界戦略車は、トヨタの欧州への本格展開につながる。トヨタの海外での弱点は欧州だった。98年のトヨタ車の販売シェアは日本で39.4%、米国で8.7%だったが、欧州では3.2%、54万2000台の販売になっている。欧州ではさすがのトヨタもそのブランドイメージが定まっていなかった。トヨタは、英国での現地生産に続き、欧州大陸への生産進出を狙っていたが、フランス北部バランシエンヌに工場を建設し、2001年から生産開始する。その生産車種がヤリスで、当初は年間五万台からスタートする。フランス工場は3年目に10万台、最終的に20万台を生産する計画だ。これと並行して欧州市場でのトヨタ車販売計画を2005年に80万台、シェア5%の確保を打ち出している。トヨタの「F1レース参戦宣言」も欧州でのトヨタイメージの向上が1つの狙いでもあった。それだけ、トヨタの欧州戦略にかける姿勢は並々ならぬものがあった。国内のヴィッツ、海外でのヤリス。このトヨタ戦略車は、3つの課題に結びつくものだったのである。
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